最近カナダ留学、中高校留学のお問合せを頂きカウンセリングをしていると「ラングレーの高校留学の実態は酷いと聞きました」「普通の人は留学したら失敗するって書いてあるウェブサイトがあるけど本当ですか?」と良く聞かれるようになりました。
私はカナダ留学を現地で長年扱っている立場として該当するウェブサイトを何度か拝見させて頂いたことがあります。確かにその方が仰っていることも一理あるな、というか同業として「こういう学区・エージェントは使ってほしくないな」というところはありますので全部が間違いとは思いません。
というかその通りですよね!と危険な留学について注意喚起したい気持ちでいることも多かったので賛同できる部分があるのも本当です。
ただ「中高校留学に来て卒業出来る生徒は一握り」「他はなくなく進路を閉ざされてしまって帰国しても行く場所がなく最悪な事態になった」というのがほとんどの例であるかのように書いてあるのは、私の生徒さんのデータからすると100%本当ではないかな、という気もします。
私たちがこれまで担当してきた生徒さんが全員優秀だったか、といわれるともちろん優秀な子もたくさんいましたが普通の中学校を卒業して英語力0の状態でカナダ留学に来たケースも多いです。というかそっちのほうが多いかもしれませんね・・・
一つ共通しているのは「カナダの高校卒業留学」を目指してきた子たちはカナダ現地、カナダ現地校ですごく努力した!という事実です。
ちょうどラングレーで高校留学を終えて帰国した女子高校生からカナダ高校留学の体験談が届きましたのでぜひお読みください、ラングレー学区です。
カナダで政府認定の国家資格を持ち高校留学希望者のサポートをしている西岡彩です。今回の記事ではカナダのラングレー、という学区でグレード11に入学し1年留学体験をしたYumiちゃんのレポートを公開します! (ホストファミリーと観光に行った[…]
もくじ
ぼったくりエージェントと呼ばれる会社の存在
私も教育のプロという責任において100名お問い合わせが来たら100%受け入れをするわけではありません。その子の適正や性格もありますし、ご家族の想いやその子自身の想い・目標などを聞いて最終的にそれならカナダの高校留学する必要はないかも?という結論になればそれを応援するまでです。絶対に今カナダに一人でこの子が来ても成功しいないだろうな、という子も中にはいます。
例えば健康上の理由で日本にいても自立した生活が送れない、学校に行けていない、という場合などはそれに当てはまることもありますし、もともと日本にいる間から成績が平均も取れず英語も大っ嫌いな教科の一つ、となれば体験留学は出来てもカナダ現地でカナダの高校卒業を目指すのはなかなか難しい場合もあります。
明らかにプロの目から見れば「この子に高校留学は難しいかも」というお子さん、そして不安を掛けている親御さんにうまく話をして大丈夫ですよ~きっと高校卒業出来ますよと甘い言葉をかけてかなり高額なサポート費用を取って送り出す会社が存在するのも事実です。
そしていざ留学して失敗、途中帰国となっても「返金はしません、失敗したのはあなたのせいです」といって終わりになってしまうケースが相次いでいるようなところは私も同業者としては許せないですし被害にあうご家族のことを思うと心が痛いです。
カナダだけではなく留学カウンセリングを受ける時は、その会社が本当に自分の子どものために言ってくれているのか、アドバイスをくれているか、自分の会社の利益だけを考えていないか、その辺りはしっかり把握して信頼関係を築いてからお申込み手続きを進めて頂きたいです。
お金は本当に大切です、サポート費用にも適正価格というのがあると私は思っているので価値以上に留学サポートの費用を取ることは良いことだとは思えません。本当に支払う価値があるのか、生活サポート以外に進路相談なども乗ってくれるのか、協力してくれるのか、しっかり話し合いをしてそのカウンセラーや担当者のカナダ留学に対する知識、熱意などを感じ取ってください。
カナダのラングレー学区について(一つ言っておきたい!)
ラングレー学区の実態についてですが私はyoutubeでこの件についてちらっと取り上げたことがありますが20数年前の話は分かりませんがこの10数年を見る限り、私はカナダの高校留学の中でもラングレー学区の留学生に対するケアはとても熱く私も、私たちの生徒さんも本当にたくさんお世話になり素晴らしい留学経験を提供してくれています。
ラングレーのホームステイが酷い、地域性が悪いと色々書かれているウェブサイトもありますが何か相当前の事で個人的な恨みでもあるのかな・・・と心配になるくらいです。
日本も同じですがどの地域、学校でも不良と呼ばれるグループはいますしカナダ全体、世界的な規模で見ればどんな地域でもマリファナなどのドラッグ問題は抱えています。ラングレーでこういう殺人事件があったから行ってはだめ、という内容もありましたがそれでは日本ではどの地域でもそういった傷害事件は起こらないのでしょうか?
一度起こってしまったらその地域全体がもう荒れ果てた町、という印象になりますか?そうではないと思います。カナダはそもそも世界レベルで見ると治安が良いほうですしラングレーは自然もたくさんあり、ショッピングモールなども大きいところがいくつかあって私の生徒さんはみんな快適に留学生活を送られています。
貧乏な家族が多い、というような声もあるそうですがそんなことはありません。それは確率でいえばどの地域も同じですしカナダ全体でみてラングレーだけが治安が悪い、貧乏な家族が多いなんてことは絶対にありえません。
事実、私の生徒さんが今10名ほどラングレーのそれぞれの学校に通われていますがホームステイと一緒にキャンプに行ったり旅行に行った、という子も多く本当に家族の一員としてホームステイの受け入れをしてもらっている子がほとんとです。
そして、ラングレーの何がいいか、というとラングレー学区の方の対応がとても早く信頼が持てます。ホストファミリーと何かトラブルがあった、学校でこんなことがあった、ということに真摯に対応してきてもらいました。それが理由で今も個人の高校生だけではなく日本の学校や教育委員会と提携してラングレー学区にある中学校や高校と姉妹校提携などをして今も日本の高校生と交流を続けているプログラムもあります。
もし実際通っていた生徒さんと直接お話がしたければぜひご連絡くださいね!みんな喜んでラングレー学区のことを話してくれると思いますよ。
留学生を食い物にしているカナダ高校留学プログラム?!?!
カナダの公立中高校が留学生から授業料をもらっているのは本当です。カナダ人の子どもは無料で小学校から高校まで通えます、でもこれは親が税金を支払ってこの国で暮らしているのでそれは当たり前かなと思います。カナダの授業料はだいたい1年間で120万円くらいで留学生に提供されています。
これを高いと思うか安いと思うかは個人の感想だと思いますが、日本の私立にいかせてもお金がかかることを思ったら英語教育も受けられるカナダでこれなら良い投資です!と仰るご家族も多いです。そして実際にカナダの高校留学を経験した90%くらいのお子さんが来てよかった、と仰り親御さんもその結果に大満足されていることがほとんどです。
前置きが長くなりましたが、確かに留学生を誘致すると利益が生まれますのでどの学区も留学生獲得には力を入れていると思います。ただそれが=金もうけのため、といういうのは少し浅い考えです。良いものを提供する会社・団体がサービスや教育に対して対価を受け取ることは悪いことではありません。
お金を受けることが悪になるのは約束していたサービスを提供しない、とか劣悪な環境で留学生を軟禁している、とかそういう場合です。
私が知る限りで確かに学区の中には英語が出来ない留学生に英語コースを提供する、と言いながら実際入学してみたら「今年はESLがないので他のコースを受けてください」と言われ英語がほとんどできないのに適当に難易度の高いビジネスや文系のクラスをあてがわれ、苦労をした学生さんの相談を受けたこともあります。
留学生の受け入れや対応に慣れている学校ではそういうことはほとんどありませんが、良い学区は例えば何かいつもとは違う状況になったとしてもその生徒さんのことを考えてベストを尽くしたフォロー・サポートをしてくれます。それをしてくれない学区と私も一切お付き合いはしませんし出来る限りで顧客の立場になって戦います。
ただカナダの場合、この15年間でこういう状況になったことは私はほとんどなくて「大変な状況になった」という生徒さんの引継ぎをしたり相談を受ける時に数ケース目の当たりにしたくらいです。なのでカナダ高校留学はだまされている、とか留学生を食い物にしている!なんてことがまかり通っているわけではないことだけ現地にいる私からお伝えしておきます。
カナダに中学校、高校で留学をする際の心構え
色々と書きましたが、カナダ中高校留学は来た全員が成功するとは一概に言えません。これは確かです。来る時には親御さんの絶大な協力と子離れが必要ですし、実際に来るお子さんも相当の覚悟を持って渡航しないといけません。
1年の体験留学であれば多少カナダ現地で楽しく遊んでいて最終的に単位が取れない、成績が優秀ではなかったとしても英語力も含め国際教養力が身に付き来た甲斐があった!というプラスの感想で終わることが多いです。
ただ卒業留学となるとそうはいきません、3年間の間に出来る限り良い成績をおさめ単位を修得し次の進路に繋げていく必要があります。特に英語クラス(日本でいう国語)の授業は難易度が高いので学校のクラスだけでは単位を落としそうになる子も多いですし、チューターを付けたりクリティカルシンキング力をしっかり磨いて頑張らないと到底ついていけません。
そういった厳しい条件ではあるものの、私が担当している学生さんの卒業率は今のところ8割以上となっていて、19歳までに卒業出来なかった場合もそこから高校卒業資格を取得出来る方法がカナダにはいくつかありますので色んなオプションをご家族とも話し合いながら目的達成のアドバイスを行っています。
カナダの中高校留学、私はぜひ色んなお子さん、ご家族に私たちにもチャンスがある!と前向きに思って情報収集して頂きたいです。カナダの教育が悪、だなんてそんな話が出回るのはとても悲しいです。それで不安を煽ってこのプログラム、チューターを使いましょうというような手法も好きではありません。
私はカナダ教育、留学プログラムの良いところをどんどん発信してカナダ留学の認知度を高め私を信じて一緒に頑張ってくれるご家族と出会っていきたいと思っています。
お読みいただきありがとうございました!
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