こんにちは、カナダ・バンクーバー現地にある留学エージェントで教育・移民コンサルタントをしている西岡彩です。私たちはカナダの未成年留学(小学生高学年以降から中学留学、高校留学、ボーディングスクールなど)と親子留学・カナダの教育移住の専門アドバイスを提供しています。
今回は、2023年8月から2024年6月まで、1か月のバンクーバー語学学校+10ヶ月のBC州公立学区でのカナダ高校留学プログラムに参加したSくんの体験記をお届けします。Sくんは弊社のプロモーション動画にも出演してくれた、スマートで気遣いのある素敵な生徒さん。
バンクーバー近郊のリッチモンド学区に通い、ハイレベルな授業やバドミントン部の活動などに積極的に挑戦して、素晴らしい成果を残しました。そんなSくんの1年の頑張りを、担当アドバイザーとの毎月の面談記録から振り返っていきます。またSくんご本人にも、カナダ高校留学中に感じたこと、学んだこと、これからカナダ留学を目指す生徒さんへのメッセージなどを伺ったので、ぜひ最後までお楽しみください。カナダ高校留学中の写真もいただいたので、カナダの高校生活もよくわかりますよ!
学校:リッチモンド学区の公立高校
学年:Grade 11
期間:1年
滞在方法:ホームステイ
もくじ
8月:バンクーバー到着~語学学校の高校準備プログラムで現地高校開始に備える!
カナダの学校は9月から新年度が始まりますが、Sくんは一足早い7月末にバンクーバーに渡航し、8月の1か月間は語学学校の高校準備プログラムに参加しました。高校準備プログラムは現地高校に通う予定の留学生向けの内容で、カナダの高校の授業で使うようなアカデミックな英語を学ぶことができます。Sくんに感想を伺うと、先生の授業の進め方が上手く、座学中心ではなく実際に話す機会が多いのでよいとのこと。レベル感もちょうどよく、わからない単語があれば調べたりしながら、9月からの学校開始に向けて順調に準備できているご様子です。また、この授業内で『ロミオとジュリエット』の映画を見たそうなのですが、この経験が後の高校での授業で役立つことになります。学校のお友だちもでき、学校帰りはビーチでバスケットボールを楽しんだり、食事に行ったりされていました。
ホームステイ先には留学生が複数名滞在しており、スペイン人、コロンビア人、黒人の方、日本人など多国籍で賑やかな環境のようで、そちらでもルームメイトとバスケットボールをして交流を図られていました。
9月-10月:現地校開始!勉強も交友関係も好スタートを切ったカナダ高校生活
9月からは、バンクーバーから公共交通機関で数十分のリッチモンドに移動し、カナダ現地の高校での生活を開始しました。Sくんがこの学期に受講するのは、留学生向けの英語科目ELL、化学、数学2教科(Pre-CalculusとFoudation)の4教科。数学は日本の学校のほうが進んでいて比較的簡単ということで、なんと他の生徒さんに教えてあげる立場に!数学自体は簡単でも、英語で説明するのはなかなか大変なため、よい英語の練習になっているとのこと。こうして他の生徒さんに教えているうちに交友の輪が広がり、日本人、ドイツ人、イタリア人、中国人、カナダ現地生徒など多国籍・多様な交友関係ができてきたそうです。また、クラス内の数学が得意な生徒さんと隣の席で授業を受け、よい刺激を与えあっているのだとか。その甲斐もあってか、テストで校内1位に!本当に素晴らしいカナダ高校生活の滑り出しとなりました。
一方で、ホームステイでは食事や家のルールを巡ってぶつかり、ホームステイ先を変更することになりました。規定上、ホームステイは暴力やセクハラなどの緊急性が高いケースでない場合、まずは学区担当者と生徒さん、ホストファミリーが話し、歩み寄りや解決の糸口を探ることが多いです。Sくんもまずホストファミリー、学区のホームステイコーディネーターに自分からコミュニケーションを図り、学校の先生、カウンセラーにも相談して、状況やご自身の希望・考えを明確に伝えていきました。最終的にはホームステイ変更となりましたが、その際の明快な状況説明や意思表示が学校の先生からも高く評価され、留学生向けのELLではなく、現地生徒も受講するEnglish 10に移ってもよいのではと言っていただけたそうです。
変更後のホームステイはとても過ごしやすく日本のご実家のように快適なのだとか。食事は中華、韓国料理、日本食など様々なものが出て、たくさん食べるよう勧められるそうです。また、ホームステイ先には猫がおり、日本では猫を飼ったことがないので新鮮でとても癒されるということで、弊社オフィスに来た際には写真を見せてくれました。
11月-12月:引き続き好調な留学生活とカナダの冬休み
カナダでは、学校のクラブは一年通してではなく特定のシーズンのみ活動することも多いですが、Sくんは今学期は特に参加したい部活がなかったということで、民間の施設で現地の大人などに交じって、日本から続けているバドミントンを楽しんでいます。また放課後はドイツ人、イタリア人、中国人など、様々な国の生徒さんとサッカーやバスケットボールをして過ごされています。Sくんも含めた日本人生徒11人と韓国人生徒11人でサッカーの日韓対抗戦を行う企画も立ちましたが、秋冬のバンクーバーは雨が多くなるので、予定していた日も雨でグラウンド状況が悪く、中止になってしまったとか。中止は残念でしたが、たくさんの生徒さんを巻き込むおもしろい企画ですね。
学業面については引き続き好調で、学期の初めに中国語から科目変更して参加した化学も、最初の数週間の授業を受けていなかった分初めは少し苦労したそうですが、次第にペースが掴めてきて安心しているご様子です。
冬休みは日本に帰国せず、カナダで過ごされました。中国系のホストファミリーということもあり、クリスマスはあまり盛大にお祝いしなかったそうですが、玄関先はライティングを施し、少しクリスマスらしい雰囲気になっていたそうです。また、年末はバンクーバーからフェリーで2時間ほどで行ける街・ビクトリアで留学している日本のお友だちを訪ねて小旅行に。旧宗主国の英国情緒漂うビクトリアの街には、まだクリスマスの雰囲気が残っており、BC州議事堂のライトアップや、ブッチャーズガーデンのイルミネーションを楽しみました。ブッチャーズガーデンは、お友だちのホストファミリーが無料チケットを用意してくださったそうで、ラッキーな体験となりました。
1月-2月:1学期目終了、2学期目は難易度の高い授業に挑戦
BC州では1月末で最初の1学期が終了します。学期末にここまでのカナダ高校留学の感想を伺うと、開口一番に「楽しい!」と言っていただけました。留学生のお友だちの多くが学期末で帰国するということで寂しく感じているようでしたが、新学期のクラスにもすでに知り合いがいるので不安はない、と頼もしいご様子。学期末はテストも多かったですが、問題なくこたせたそうです。学期の最終成績、素晴らしかったですね!
2月からの新学期は、Marketing 11、Chemistry 12、大学レベルの数学も学ぶPre-Calculus AP 2、そして現地の生徒も受講する英語科目English 10と、なかなか難易度の高いコース選択となりました。授業について伺うと、前期に比べて宿題の量が3~4倍に増え、かなりタフになったそうです。一番難しい科目はEnglish 10で、小説を読んでいるそうですが、馴染みのない単語がよく出てくるため読み進めるのが少し大変なのだとか。また化学では説明文を書く小テストがあり、どうしても説明する語彙が足らず、採点の際に満点ではなく△と判断されることも。とはいえ、苦労しながらもしっかりと課題やテストに向き合い、ベストを尽くしていきました。エッセイ課題など英語を書く量が多く大変そうでしたが、その分ライティングのよい練習になっているようです。
また、冬のカナダといてばスキーやスノーボードということで、2月はバンクーバーから車で2時間程度のウィスラーでのリッチモンド学区主催のスキー旅行にも参加されました。
3月-4月:バドミントン部の活動開始!春休みも練習に打ち込む
春になり、いよいよバドミントンのシーズンが始まりました。バドミントン部は入部のためのトライアルがありましたが、「自信がある」と仰っていた通り、無事トライアルに合格して部活動を開始しました。当初はそこまで練習頻度が多くなかったそうですが、3月後半のカナダ高校の春休みに入ると毎日活動があるようになり、練習量が増えていきました。春休みはジムにも定期的に通い、ワークアウト部活動の練習で初めての試合では強豪校とあたってしまい、残念ながらチームメイトが皆負けてしまったなか、なんとSくんだけが勝利を収めたそう!その他の試合でも着実に勝ち星をあげていったようで、Sくんは謙遜して言葉にしていませんでしたが、きっとチームの中ではエースとして頼りにされる存在だったかと思います。5月後半でシーズンが終了するので、それまでは練習と試合に明け暮れることになりそうです。
授業面では、得意の数学、化学は問題なくこなされているご様子です。数学は大学レベルの内容も含むAPクラスを受講しているので、日本の数学にも遅れをとらずに勉強できているのでよいとのこと。5月半ばにはAP Exam(AP Mathの統一試験のようなもの)を学校の先生の勧めで受けることになり、そちらの勉強でも忙しくなりそうです。English 10は、単語テストの部分は暗記で乗り切れるものの、エッセイライティングはやはりカナダ人生徒に比べると書ける量が違うなと感じているようです。この時期はカナダ先住民をテーマにTedトークなどの映像資料も使いながら学んでいるとのことで、最後の授業内エッセイに備えて、資料内で使えそうなところはいろいろメモをとるなどして頑張っていました。
5月-6月:1年の集大成!学期末テストもバドミントン部の大会も全力で頑張りました
1年のカナダ高校留学もいよいよ大詰めとなりました。English 10では『ロミオとジュリエット』を読むことになりましたが、夏休みに語学学校で映画版を見ていたため理解が捗り、カナダ現地校開始前に語学学校で準備しておいてよかったと感じたそうです。最後の授業内エッセイでは、物語中の台詞を誰が言ったか答えるというような細かい問題が出て、なかなか苦労したようですが、最後までしっかり頑張りました。数学では期末試験を4回行い、そのうちの点数がよいもの3回の平均点をファイナルの成績とするという評価方法だったそうで、こちらは3回の平均点が約98.8点と素晴らしすぎる好成績を収めました!
この学期は課題の多さに苦労しましたが、そのなかでも自分を追い込みすぎず「なんとかできるだろう」という心の余裕をもって取り組んでみると、意外と対応できていることに気が付き、それが自信に繋がったそうです。カナダ留学中は異国の地で親元を離れての生活ということで、不安や未知もたくさんあると思いますが、考え込みすぎず「なんとかなるだろう」と前向きな気持ちでトライすることの大切さをSくんに教わった気がします。
バドミントン部ではリッチモンド地区の大会がありました。シングルス、ダブルスともに出場し、結果はどちらも4位と大健闘の素晴らしい成績を残しました!最後はカナダ代表の選手と対戦したそうで、さすがに手強く、負けてしまったものの、よい経験となったようです。エースプレーヤーとして大活躍したSくんは、MVPに選ばれ学校で表彰されました。MVPのトロフィーを日本に持ち帰れると嬉しそうにお話しされていました。
カナダ高校留学の2学期目は、勉強も部活も忙しかったものの、バドミントン部では新しい友人もたくさんでき、1学期目以上に充実した時間を過ごせたそうです。学校終了後、帰国までの数日間は映画を見に行ったり、ピックルボウルをしたりと友だちとの予定がたくさん詰まっているというSくん。たくさんのお友だちに囲まれ、愛される素敵な人柄を改めて感じました。
Sくんに聞きました:カナダ高校留学で学んだこと、カナダ留学を目指す中高生へのメッセージ
- 学校生活で大変だったこと、それをどう乗り越えたかのか教えてください
学校生活ではプライベートで気軽に一緒に遊びに行ける友達を作るのが大変でした。でも1度友達を作ると、留学生活が一気に楽しくなり、色んな悩み事が無くなります。
- 学校生活での思い出や、楽しかったこと、気づきを得た経験があれば教えてください
学校生活では課題やテストなどがとても多く出た時に、その時は詰んだと思うのですが、色々終わって振り返ってみると結局自分がなんやかんや言ってやり遂げているということに気がつけました。また、バドミントンチームに入ったことによって学年問わず、色んな人に教える機会が増え、沢山尊敬してもらう事ができ、自分も成長出来たと感じました。
- これからカナダ留学を目指す人へのメッセージをお願いします
留学はとても楽しくキラキラしてることもありますが、それはほんの1部です!もちろんその時は存分に楽しんでください。ただもちろんとても大変なこともあります、留学に来る前に自分の中でとても大きな理想を作らない方が後々自分の首がしまるようなことが無くなると思います。僕が1番伝えたいことは、何をしていなくても、時は勝手に流れてしまいます、その中で自分が半年、1年、あるいは3年経った時に後悔しないような日々を送るように心がけるようにすることです。自分が思うキツいと思うことのもう一歩先に挑戦してみるのも良いと思います、案外やっていけます。
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AN WESTHILL EDUCATIONAL CONSULTING(LIVE YOUR LIFE)代表 西岡 彩