カナダ私立高校1年体験留学:1年間(4月-3月)の成長記録!クリスチャン系の地元に根付いた小さな高校での留学体験

こんにちは、カナダで教育・移民コンサルタントをしている西岡彩です。カナダ・バンクーバーの現地オフィスから皆さんのカナダ全土の中学、高校留学サポートを行っています。

このウェブサイトではカナダ留学を終えた先輩留学生の体験談などをたくさん掲載していますが、今日はバンクーバー市内から車で1時間弱の少し離れたPort Coquitlam(ポート・コキットラム)にある、クリスチャン系の私立校で1年間留学体験をしたHちゃんの留学ストーリーです。留学期間中の現地での様子や、生徒さんの気持ちの変化、成長がわかるように、今回はHちゃんを担当させて頂いたアドバイザー目線で皆様にもご紹介させて頂きたいと思います。公立高校とはまた違った、私立高校の小さな学校ならでは良さも感じていただけるかなと思います。

(下記はHちゃんを担当したアドバイザー目線で内容をまとめています)

お名前:H.M.さん
学校:BC州私立高校(ポートコキットラム)
学年:Grade 10
期間:1年間の体験高校留学予定
滞在方法:学校手配のホームステイ

カナダ私立高校留学1〜3か月目(4月-6月)

カナダは私立の高校もたくさんありますが、Hちゃんはバンクーバー市内から車で1時間弱のロケーションにある、地元に根付いたクリスチャン系の学校で留学生活を開始しました。私立の学校は都市部から離れ、アイランドやかなり郊外にあることが多いのですが、こちらの学校はバンクーバーに遊び行こうと思うとスカイトレイン(バンクーバー近郊を走る電車)やバスで1時間30分程でバンクーバーのダウンタウンまで行くこともできますし、私立校の中では都市部に近く、とても便利な立地にあります。クリスチャンの精神を大切にした学校なので、生徒の両親や学校の先生、スタッフもこの学校卒業という人も珍しくなく、小さいけれどみんながとても親切で、アットホームな雰囲気で迎え入れてくれる学校です。
こういったアットホームな環境なので、Hちゃんも最初の頃からすぐに周りに溶け込むことができ、順調に学校生活を開始しました。公立高校と比べると規模は小さいですが、その分生徒や先生との距離も近いので、現地の生徒ともすぐ知り合いになりやすいと思います。Hちゃんもすぐお友達はできましたが、留学が始まって早い段階で出てきた悩みが、他に来ている日本人留学生とどう付き合っていくかという悩みでした。これは留学生が感じる悩みの中でも、よく皆んながぶつかる壁だと思います。私立校は、日本人の数も公立校よりは少ないのですが、日本人がゼロという環境は少ないのが現状です。留学生用の英語のクラスでプレゼンテーションの課題などが出ると、カナダはグループワークで作業をすることが多いので、協力し良いものを仕上げるために細かい話をしようとするとどうしても日本語を使ってしまうというのが気になっていました。「勉強になっているのかな?」と自分で疑問に思うことがあったようです。
しかし、最初はこの環境にどう対応するか自分の中でも葛藤していたようですが、日本人がいることはここだけでの環境ではないし、その中で自分がどうして行くかが大事ということに気づけたようです。留学当初は、英語の基礎の力をつけるために留学生用の英語のクラスを受講することもとても大切な時間ですが、授業後もそのクラスの友達といることが多くなりがちなので、その授業以外ではあえて違う国籍の生徒さんのグループに入ってみたり、自分で工夫し日本人との関係にもメリハリをつけて接することができるよう成長することができました。
一方で、コンピューターサイエンスは最初は難しかったけれど、受講しているうちに楽しくなってきて、分からないところは先生に積極的に質問をできるようになったり、このクラスは現地の生徒も受講するので、周りのクラスメートに聞いてみたりして、難しそうだった授業も理解が出来て来ると逆にとても楽しめていたようです。
学校生活全体はとても楽しく、特に休憩時間にバレーボールやバスケットボールなどをしてみんなで時間を過ごせるのが何より楽しいようです。小さな学校なので、ちょっとした休憩時間でもこういた交流が持ちやすく、留学生、現地校生が混じって遊んでいる光景をこの学校に行くとよく見かけます。
4月からの3ヶ月間は、ESLの授業を受講したり、カナダの生活に慣れていく期間でしたが、カナダは6月で年度が終了し、7月からは夏休み期間となるので、留学が始まってからの3ヶ月はあっという間に過ぎたようです。
こちらの学校はクリスチャン系なので、学校でもチャペルなどがあり、そこで牧師さんのお話を聞いたり、時には生徒が代表で話をしたり、クリスチャンの学校ならではの行事も体験することができます。最近は日曜日に日本人の牧師さんが居る教会でHちゃんもキリスト教の歴史を教えてもらったりして、内容が世界史に似ているのでクリスチャンではなくても楽しく学べ得ているそうです。また、チャペルや教会に行くと、様々な人と知り合うきっかけにもなるので、交流を深めるためにもとても良い機会になっています。
 

カナダ私立高校留学4〜5ヶ月目(7、8月夏休み期間)

あっという間に夏休みに入ってしまいましたが、カナダの夏休みは丸々2ヶ月以上あるので、日本より長くなります。夏休みの期間は現地の生徒でもサマースクールなどに申し込みをして、2ヶ月を無駄にしないように頑張る生徒も多く、Hちゃんもサマースクールに申し込みました。

サマースクールと聞くと、アクテビティー重視の楽しむことがメインの目的のものを想像しがちですが、現地校に長期で通っている生徒さんは、通常学校で受ける授業を夏の期間に1教科に絞って集中的に受講し、その科目の範囲を約6週間で終了させるという、難易度が高い授業を受講することが多いです。普段のESLの英語の授業よりはレベルもかなり上がりますので、Hちゃんにとっても少し挑戦となる部分があったようですが、何とかついて行っています!と、とても頑張っているご様子です。
Hちゃんは、夏を期にホームステイも変更し新しい環境になりましたが、夏休み期間中で時間もあるので、ホームステイ宅にお友達を呼んだり、ご飯も自分で作ってみたり、またホストの娘さんのお友達が来てみんなで一緒に遊んだりと、とても楽しく過ごしているようです日本人のお友達を招いて、すき焼きを作って皆んなで食べて、日本の文化も紹介できたそうです。
また、夏休みの期間にホームステイ先にいる香港からのルームメイトと大変仲良くなったようで、サマースクールとホームステイ共に順調にスタートして、充実した夏休みのスタートとなった様子です。
サマースクールの帰りはホストマザーが送迎をしてくれるので、以前より会話の量が増え、どんどん英語力の伸びにも繋がってきていると喜んでいました。
8月に入ると、サマースクールはもう直ぐ終わりになりますが、後半に入ってサマーの授業の難易度も上がっているようです。詩を読んでその内容の意図を読み取るというのが難しく英語に苦戦することもあるようですが、マザーとの会話量が増えたことで確実にコミュニケーション力は上がっていて、夏の間に英語力が伸びたなと実感できるほど自信もついてきたようです。
最近では、周りの人からも「英語上手だね!」と言ってもらえるほどになったようで、Hちゃんもとても喜んでおり、それが更にモチベーションになっている様子で、私たちも嬉しく思います。
サマースクールが終わると時間がたくさんできるので、この夏の間にK-popダンスとゴルフのクラブにも参加することになりました。ゴルフは、少しバンクーバー市内から離れたほうが、ゴルフの練習場やコースもたくさんあり、カナダでは日本より気軽に高校生でも楽しむことがでます。Hちゃんはこちらに来ている間に、興味があることは何でも挑戦してみたい!という気持ちがとても強く、時間やチャンスを最大限に有効に使っているので、毎日充実している子が伺えて、私たちも嬉しくなります。Hちゃんの行動力には本当に感心させられますね。

カナダ高校留学6〜9か月目(9−12月)

夏休み中はサマースクールから始まり、後半は新しく習い出したゴルフやダンスと盛りだくさんで大忙しでしたが、カナダでは9月から新学期が始まります。
夏休みに始めたゴルフはとても気に入ったようで、今後も習いごとを続けて行く予定です。ゴルフではコースを回ったり、打ちっぱなしがあったりととても楽しく打ち方も教えてくれるので上手になった気がすると、とても楽しめているようです。
夏休み中は、途中で自分の国に帰国していた、香港人のハウスメートもカナダに戻ってきたので、さらにホームステイも楽しくなったようです。
新学期になると、在校生と留学生のメンバーも入れ替わり、新しい留学生も到着します。また新しい日本人留学生も来たので、また悩む部分もあるようですが、最初の頃とは違い自分でうまくコントロールする努力が伺えました。お友達やホストにも炊き込みご飯やお弁当を作ってあげたり、”みんなの喜ぶ顔を見たいから”と言って、周りとの交友関係を築くのにも大変積極的な姿勢で動いており、カナダに来たばかりの頃と比べても、環境に対する適応力がとても高くなったと感じます。
とはいても、やはりたまに日本語を使ってしまうと、また不安になったりモチベーションが下がりそうになることもあるようですが、「自分で何とかするしかない!」と思えるようになったようで、とても力強い言葉が聞けるようになりました。今は、あえて日本人のグループには入らないようにして、違う国籍のグループの生徒さんたちと仲良く出来ているようです。
学校の授業では、数学は中学の時に学習した内容だったので、とても順調なようです。しばらくしたら、Hちゃんが1つ下の生徒に数学を教えるようになったのですが、数学を教える際は英語で教えるので、Hちゃん自身もすごく自分の勉強にもなります!と、この機会を喜んでくれていました。数学12のレベルを受講している生徒の中から、Hちゃんが代表で下の学年をサポートする生徒に選ばれたようで、留学生の立場でこのように選ばれるのは私たちも大変誇らしく思います。
新学期にはジャズクラブに入ったそうで、出場するコンサートでHちゃんはピアノを担当ことになりました。クラブを通しても、練習をしたりリハーサルをしたり忙しくなりますが、ここでもまた新たな交流も増えて、とても充実しているご子です。
新しい学期になってお友達も更に増え、ますます素敵な環境で留学生活を送られている様子が伝わってきますね。
ハロウィンでは仲良しのルームメイトにメイクをしてもらい、その時流行っていた大人気の韓国ドラマシリーズの「イカゲーム」に出てくるキャラクターの仮装をして、みんなで遊びに行きとても盛り上がったそうです。
ホームステイ先ではホストシスターもいるので、シスターとルームメイトといつも皆んなでガールズトークをしたり、一緒にお勉強をしたり、同年代の女の子と一緒に生活をし、楽しい日々を送っているようです。
冬になるといよいよ留学も後半になってきましたが、日本に帰国したらまた日本の学校に戻るので、オンラインで日本の数学を学んだり日本の勉強も同時進行で頑張って、忙しい日々を過ごしています。
カナダではCareer Life Educationという卒業単位にも必須の授業があるのですが、このキャリアのクラスでは自己分析をして自分に合った職業を調べるなど日本ではあまりない授業で、この授業をきっかけに自分の将来について考える機会を与えられるので、とても役に立っていると感じているようです。Hちゃんは、ジャーナリストやミュージシャンにも向いているという分析が出て、意外だったようですが、Hちゃんはお医者さんになりたい!という夢があるので、また自分の気持ちを再確認しなおす良い機会ともなった様子でした。

カナダ高校留学10〜12か月目(1−3月)

留学も残すところ、あと数ヶ月となってきました。

冬休み期間は、ホストファミリーとクリスマスのお祝いをしたり、カナダのイベントを味わえる機会がたくさんありましたが、家で過ごす時間が長かった分、普段とても仲良くしていたルームメートの留学生と、お互いのミスコミュニケーションもあり、少し気まずくなってしまう出来事が起こってしまったようです。Hちゃんは、相手も喜んでくれると思いやっていたことが、相手にはそのように伝わっていなかったようで、海外では文化が違うと、考え方の違いが原因でぶつかってしまうことも珍しくありません。

とても仲が良かった分、Hちゃんもこの出来事にはショックを受けていたのですが、学校が始まりお互い忙しくなってくると、ルームメイトとの関係も自然に戻ってきたようでです。留学中は英語の壁だけではなく、英語ができるようになってからでも、違う文化を持った人たちと上手くやって行くのは簡単なことではないと思います。自分の日本人の観点だけで物事を判断せず、「そのような捉え方、考え方もあるんだな」と、違う視点から見てみることもとても大切で、留学中はみんなそういった経験を通してコミュニケーションのスキルも大きく伸びて、成長してくれているなと感じます。

帰国が迫ってきて、Hちゃんも日本が恋しい気持ちもあるけど、カナダも好きだし、という複雑な気持ちになっているようです。
お友達にも「帰らないで残ったらいいのに!」と言われるようで、それだけHちゃんもカナダでの生活に馴染んで、周りの皆んなからも受け入れてもらっていたのだなというのが良く伝わってきました。
帰国前には、「この留学では全てやりつくした!」という力強い言葉が聞け、これだけはっきりと自信を持って言えるというのは本当にHちゃんが努力をした結果だと思いますし、立派だなと感心させられました。
最後の週はご友人宅で皆でBBQを楽しんだり、最後の最後まで可能なぎり時間を有効に使って、とてもアクティブに行動していたのが大変印象的でした。
帰国が間近に迫った時の気持ちは、「まだ実感が湧かないけど、色んな感情があふれて心臓が爆発しそうです!!」とお話ししてくれましたが、良いことも苦しかったことも含め、それだけ熱い感情が溢れてくるHちゃんの留学体験は、本当に素敵なものだったのだなと、私たちもその熱い気持ちを分けてもらう事ができて、とても嬉しかったです。1年の間に、悩んだことや苦しかった時もあったと思いますが、そういった経験を乗り越えたからこそ、問題にぶつかった時の解決策を自分で見つける力がついたり、物事の見方も柔軟になっており、Hちゃんの成長した姿をみることができ、大変誇らしく感じることができました。

 

担当アドバイザー

Hちゃん、1年間の留学生活お疲れ様でした。小さな私立の高校に行ったことで、日本人同士の付き合い方でどう距離を保っていくかなど、悩んだことも色々あったと思いますが、そこの学校にしかない良いところもたくさんあったと思うので、そんな環境の中で自分なりに試行錯誤をして、努力をしている姿がとても印象的でした。現地校の生徒やホストファミリーも、皆んなここの学校が大好きで通ってたり、ホームステイを受け入れている人が多く、大規模な公立の学校とは違うアットホームな人の温かさや、周りとの距離の近さというのを直に感じられる留学生活だったことと思います。そして、Hちゃんはその良さを上手に生かして、自分自身もこの環境に自然と溶け込み、1年間の間でこの高校にとってとても大事に存在になっていたと思います。学校のジャズバンドのクラブ活動、学校外でのゴルフやK -Popダンス等の課外活動も、興味があったらやってみるというHちゃんの積極的な姿が、周りの人たちへのモチベーションにも繋がっていたと思います。

将来は、お医者さんになりたいという強い気持ちがあるHちゃん。勉強面でも下の学年の生徒さんへチューターをしたり大活躍でしたが、それ以外の面でも人とのコニュニケーションの取り方、全く違う文化を持った人たちの価値観が違う考え方の発見、それに対して自分がどう対応していくのかという、人生において大切なことをたくさん学んでくれた留学になりましたね!

人としても大きく成長して、固定観念に捉われなくなったHちゃんは、本当に素敵なお医者さんになるのだろうなと、私たちもとても楽しみにしています。簡単に叶う夢ではないと思いますが、Hちゃんの努力と前向きな気持ちがあれば、これから辛いことがあってもきっと乗り越えていけると思うので、カナダでの経験に自信を持って、これからの糧にして行ってくださいね。私たちも、カナダよりHちゃんの夢を盛大に応援していますよ!(^^)

↓Hちゃんご自身の体験談はこちらから
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